★★★★★
年々凄みを増している金原ひとみさん。
集大成と言っていい圧巻の527頁。
エッジの効いた言葉の応酬と行間から溢れ出す絶望と怒り。
出版界を舞台に、その中で繰り広げられる性的搾取と暴力。
権力を手にした男達の傲慢さに呆れ、社会悪に立ち向かう女性の正義の暴走に戸惑う。
長岡友梨奈の章では自分の怠慢を責められているような気持ちにさえなった。
読了まで時間を要し心身を削られたが間違いなく読んで良かった作品。
昨今、頻繁にメディアに取り上げられる性加害問題に鉄槌を下す破壊力が半端ない一冊。
生半可な気持ちで手にすると痛い目に遭う。

はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
応募数92件 HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
応募数599件 HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
応募数748件 HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば