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ダブルマザー/辻堂 ゆめ【レビュー】

★★★★

二組の母娘の確執を描いた家族小説かと思いきや、最終章で様相が一気に変化する。

整形した21歳の女性が娘を名乗り二軒の家で交互に生活する。
母親達は彼女を本当の娘だと信じて疑わない。

この荒唐無稽で非現実的な設定に前半は気持ちが乗らなかったが、ミステリ色が濃くなるに連れどんどんハマっていった。

「親の心子知らず」「子の心親知らず」とはよくいったもので、激しくズレた互いの想いに薄ら寒さを感じる。

列車に飛び込み自殺した女性は一体誰?
そして整形した女性は?

最終章で明かされる邪悪な企みに唖然。

これは紛れもなくイヤミス。




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