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気の毒ばたらき きたきた捕物帖 (三)/宮部 みゆき【レビュー】

★★★★

会いたかったよ、北一さん。

『きたきた捕物帖』『子宝船 きたきた捕物帖』に続くシリーズ第三弾は「気の毒ばたらき」「化け物屋敷」の二篇収録。

若干17歳、子どもの様な純粋さを失わず、いつも誰かの為に心を砕き、思いやり深い北一への愛おしさが止まらない。

本作では、放火や窃盗、28年前に起きた残忍な殺人事件などが描かれ、決して心地良い内容ではないけれど、おかみさんの松葉や相棒の喜多次、おでこさんにおみつ、いつものメンバーの良心に心温まる。

北一が笑えば嬉しくなり、北一が泣けば貰い泣き。

笑いと涙と愛情が詰まった人情小説。




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