★★★
誘拐ミステリと言えば翔田さん。
本作も最後まで目が離せなかった。
平成25年、12歳の正岡聡子ちゃんが誘拐され身代金1千万円を奪われる。
10年の時を経て見つかった少女の白骨死体。
迷宮入りしていた事件が再び動き出す。
誘拐事件に臓器移植を絡めた本作は社会派ミステリとしても読み応え十分。
理性的で志の高い人達が、ふとした瞬間、己の欲に心を動かされ悪の渦に飲み込まれていく姿に人間の愚かさを感じずにはいられない。
誰かを犠牲にした上で成り立つ幸福など価値はない。
バラバラだった全てのピースが埋まった瞬間、哀しみが押し寄せた。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
応募数92件 HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
応募数599件 HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
応募数748件 HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば