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骨と肉/櫛木 理宇【レビュー】

★★

骨と肉で骨肉。
骨肉の争いを肌で感じる作品だった。

発端は臼原市で発見された女子大生の刺殺体。
事件を追う捜査本部の刑事・八島は、本事件が20年前に三鷹市で起きた連続殺人事件と共通点が多い事に気付く。
犯人は同一犯かそれとも模倣犯か…。

カサンドラ症候群に家族間虐待、ヒエラルキーに承認欲求と様々な要素がてんこ盛り。

帯には『犯罪性も依存症も遺伝しない』の文字があるが、家族という集合体に雁字搦めにされた一族にかけられた呪いのように感じた。

徐々に浮かび上がって来たのは家族の歪み。

警察小説というより家族の悲劇を描いた作品。




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