★★★
物語の舞台は製菓会社『吉成製菓』。
主人公の茉子は前職の人間関係に疲れ果て、親戚の伸吾が社長を務めるこの会社に転職して来る。
この茉子が強い。
入社早々、サービス残業に物申し、社内の人間関係に声を上げる。
彼女の意見は正論で、本来であれば改めなければいけない所だ。
だがそれがスムーズにいかない所が会社という場所。
合間に挟まれる甘くて美味しそうな和菓子の描写とは裏腹に、一筋縄ではいかない人間関係の苦さが描かれる。
理不尽なルールを正し、あるべき姿にする事の難しさを思う。
自分達がより良く生きる為のヒントが込められた作品。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞