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こまどりたちが歌うなら/寺地 はるな【レビュー】

★★★

物語の舞台は製菓会社『吉成製菓』。

主人公の茉子は前職の人間関係に疲れ果て、親戚の伸吾が社長を務めるこの会社に転職して来る。

この茉子が強い。
入社早々、サービス残業に物申し、社内の人間関係に声を上げる。

彼女の意見は正論で、本来であれば改めなければいけない所だ。
だがそれがスムーズにいかない所が会社という場所。

合間に挟まれる甘くて美味しそうな和菓子の描写とは裏腹に、一筋縄ではいかない人間関係の苦さが描かれる。

理不尽なルールを正し、あるべき姿にする事の難しさを思う。

自分達がより良く生きる為のヒントが込められた作品。




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