わたしは栞を挟まない|sayuriの読書ブログ

今日のかたすみ/川上 佐都【レビュー】

★★★

「愛が一位」
「毎日のグミ」
「避難訓練」
「ピンクちゃん」
「荷ほどき」
五話収録の連作短編集。

私は三年間一人暮らしをしていた時期がある。
不安や寂しさもあったが自由を感じ快適さの方が勝っていた。

誰かと共に生活する事は面倒だ。
この作品に登場する人々も、その面倒臭さに直面し葛藤する。

一話で登場する、優先順位の一位を愛とする百ちゃんと、自分の時間を持ちたい遙くんのやり取りはリアル。
私も一人の時間が欲しい派だけに遙くんの思いに甚く共感した。

アパートの隣室に住むおばあさんと交換日記を始めた女子大生の物語は切ない余韻が残る。




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