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夏鳥たちのとまり木/奥田 亜希子【レビュー】

★★★★

刺さる。

ネグレクトの母親を持ち、中二の夏にネットの掲示板で声を掛けて来た男の元に身を寄せた経験を持つ葉奈子は、安定を求め公立中学校の教師になる。
奇しくも教え子の女子生徒が無断外泊し、有名インスタグラマーの家に身を寄せる。

葉奈子と女子生徒、二人の行動がリンクする。

感受性豊かな時期に、誰かに心の内を話す事も出来ず、危険を察知しながらも自分の居場所「とまり木」を求める彼女達の姿が切ない。

⁡葉奈子が公園で拾ったドバトの雛の弱く脆い姿までリンクし、生きる事の大変さを思い知る。

彼女たちの明るい未来を祈りたくなる読後。




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