わたしは栞を挟まない|sayuriの読書ブログ

砂嵐に星屑/一穂 ミチ【レビュー】

★★★★

共感が詰まった作品。

描かれているのはテレビ局で働く年齢も性別も異なる四人。
一見華やかで自分とは無縁と思える世界だが、そこで悩み葛藤するのは私達と何ら変わらない等身大の人物ばかり。

過去の社内不倫で居辛さを感じそれでも前を向いて生きようと頑張る四十代女性のアナウンサーや、早期退職していく同期を見ながら自分の人生を考える五十代の報道デスク。

悩める二十代タイムキーパーと三十代AD。

歩みは遅くとも諦めず進む不器用な登場人物の姿にエールを送りたくなる。

小さな星屑も集まれば大きな光になるように人生もきっと縁で輝き出す。




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