★★★★★
デビュー作『人間狩り』で心を鷲掴みされた犬塚理人さんの三作目となる本作も期待を裏切らない。
裁判員制度にミステリを絡めたテーマは新鮮。
リーダビリティ抜群の文章で頁を捲る手が止まらない。
サイコパスを匂わせる衝撃的なプロローグから裁判シーンへの切り替えは鮮やか。
人が人を裁く事の重責、裁判員の葛藤が伝わると共に、誰かの悪意によって冤罪が作られていく可能性に恐怖を感じる。
本作では人間の多面性も描かれ思い込みの危うさと本質を見極める事の大切さを改めて気付かせてくれる。
終盤に至っては緊張感がピーク。
まさかの黒幕に驚愕。
※287頁 後ろから3行目
誤 聞きかせて
正 聞かせて
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
応募数92件 HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
応募数599件 HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
応募数748件 HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば