★★
本作の主人公、18歳のつむぎは幼い頃に両親を亡くし、義母の奈緒と二人暮らし。
義母はパニック障害の持病を抱えており、つむぎは家の中でも絶えず気を張って生活している。
互いに他人行儀で、家庭の温かさは微塵も感じられない。
ある日、義母の奈緒が倒れ、病院へ駆けつけたつむぎに明かされた真実は残酷だ。
タイトルの -196℃は凍結胚を保つ為の温度で本作の鍵となる。
性暴力による望まぬ妊娠もあれば、妊娠を切望する女性もいる。
不妊治療に一縷の望みを託す、切なる思いが伝わって来た。
それでも尚、つむぎのルーツには疑問が拭えなかった。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
応募数92件 HN・よつば
松村 涼哉『僕が僕をやめる日』 第5回 レビュアー大賞 2020年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
応募数599件 HN・よつば
辻村 深月『かがみの孤城』 第6回レビュアー大賞 2021年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
応募数748件 HN・よつば
伊坂 幸太郎『逆ソクラテス』 第7回レビュアー大賞 2023年 課題図書 – 読書メーター (bookmeter.com)
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞 HN・よつば