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スピーチ/まさき としか【レビュー】

★★★★★

デビュー作から追い続けているまさきとしかさん。
2020年刊行の『あの日、君は何をした』で心掴まれたが本作も読み応え十分。

三件の殺人事件が発生、殺人犯の母の手記が合間に挟まれる事で、犯人が予想可能な状態で物語は進んでいく。

真実を追い求め地道な捜査を続ける二人の女性刑事から目が離せない。

完璧なミスリードにまんまと騙され、タイトルの意味を知った瞬間やるせなさが募る。

犯人の心情を全く理解出来ないわけではないけれど、犯した罪の重さを想うと同情の余地はない。

母子の凄まじいまでの愛憎を描き切った渾身のまさきミステリー。




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